環境シミュレーションの解析ソフトウェア

 

 

弊社は1994年の創業以来、独自に熱流体解析ソフトウェアを開発し続けています。

建築業界向けの解析には固有のノウハウが必要であり、他の業界向けのソフトウェアでは適応出来ません。

例えば、自動車や航空宇宙系で実践されている空力解析は、角のないBluffBodyのためのものであり、

角部(特異点)を含む建築向けの風解析ではほとんど役に立ちません。   

 

誤解されているかも知れませんが、別に自動車業界はハイテクでも何でもなく、

自然を相手にする解析では建築の方がハイテクの場合が多いです。

四角くて特異点ばかりの物体の風解析など、自動車屋さんには無理なのです。

 

建築では多種多彩な自然が解析対象に含まれるので、その範囲は非常に広く取り扱う現象も様々です。

例えば外部の空間を扱う風解析や、居住空間の気流や温度を調べる気流解析は、いろいろな意味で全く別物です。 

 

前述の特異点だらけの建物に対する風荷重解析や、流体の浮力を駆動力とする温度差換気解析、

人体周りの熱上昇流の影響を受け拡散するコロナエアロゾル解析など、実にいろいろな解析が建築分野には存在します。

日射や人口排熱、複雑な輻射挙動や躯体・地盤の熱伝導も扱うヒートアイランド解析は、

流行のマルチフィジックスシミュレーションの代表格です。

 

建築物は動きませんが、解析対象としての動くものは無数に存在します。人間や車両、搬送台車、扉などです。

建築物内外の気流変化や温度変化の解明を迫られるシーンは非常に多く見かけます。

特に動くものは実測が困難な場合が多いので、e-flowによる解析が頼みの綱になります。

自動車は実際に走行しますが、多くはガリレイ変換による静止した車両の解析でごまかします。

ですが本来は、空間の中で動く車両を対象にするのが筋です。

 





 

WindPerfectは次のような特徴を備えています。

 



 

●柔軟なBIM連携 Revitダイレクトリンク/STL/DXF/FBX/SKP/3DM等に対応
●点群データ利用 iPhoneなど3Dライダーで取得したデータを利用可能
●信頼の解析精度 熱問題、風荷重、温度差換気、結露等で誇る抜群の実績
●優れた可視化機能 頻繁にテレビ放映に採用される分かりやすいビジュアル
●風関連解析、空調換気解析、輻射問題など多様な問題がこれ一本でOK
●コロナエアロゾル拡散、火災シミュレーションなど特殊な解析も可能

 

 













 

e-flowは更に次のような特徴を備えています。

 




●移動物体解析が可能
●VOF法による自由表面問題(津波荷重・氾濫流)解析が可能
●形状はBIM連携が可能で、CADデータから簡単にインポート出来ます。
●使いやすいインターフェイスで複雑なモーションを簡単に設定可能
●面圧や抗力などの波力の時間変化を把握可能
●移動物体と自由表面問題の連成解析も可能

 

 


 

WindPerfect、e-flowの共通の特徴

WindPerfect、e-flowの共通の特徴を示します。

○使いやすく直感に訴えるインターフェイス。大規模・複雑入力も難なく対応
○美しい可視化、アニメーション作成機能。風害ランク、換気効率など充実した評価機能
○Word報告書作成、キーフレームアニメーション、HTC ViveによるVR対応
○遠隔認証対応ネットワークライセンス ファイアウォールを越えて認証可能。
○伝熱工学と建築CFDの専門家による充実したサポート体制

<計算速度について>
 計算速度が速い事をアピールするソフトは多いですが、いくら計算が速くて もk-εモデルなどのRANS乱流モデルや陰解法で得た結果では、精度に問題があ るのは常識です。 弊社の解析はLES/DNSが原則で、高解像度の陽解法で解く ので、このような不安はありません。 格子や条件が悪ければ解は当然発散し ますが、おかしな計算の時はきちんと発散する事で、解の健全性は担保されま す。 逆に言えば、どんな場合でも安定なロバストな流体ソルバーは、何かを ゴマかさなければ存在し得ません。
 弊社ソフト、計算速度は速い訳ではないと思いますが、1994年の創業以来、 ヨーイドンのコンペで負けた事は実は一度もありません。 他流試合歓迎です。 近年弊社シミュレーションが、テレビなどのメディアで取り上げられる事が非 常に多いですが、対応が早いのが有難いと、在京キー局の方には言われます。 テレビって、頼んだ翌日までに動画が欲しいなんて言いますから。

<グラフィックについて>
 弊社ソフトは稼働の際、比較的性能の高いグラフィックボードを要求します。  最近の弊社で扱う解析は普通に1000万グリッド以上ですので、数100万ポリゴ ン級の描画を常に余儀なくされます。 そのためには、やはりある程度の性能以 上のグラフィックボードが必要です。 しかし不思議な事に、他の熱流体ソフ トは、グラフィックボードに関する要求仕様がなかったりします。 WindowsPC に標準装備されているHDグラフィックスやIrisで、高精細な可視化が出来るの でしょうか? もしかして描画をサボれる上手い手があるなら、誰か教えて下 さい。 なお弊社は、可視化・グラフィックに関して、クレームを受けた事は ほとんどありません。

<熱対流を伴うシミュレーションについて>
 温度差換気やプリューム熱対流、コールドドラフトなど、熱を伴う流体シミ ュレーションを弊社ソフトは得意としています。 他社さんソフトの中には、 不必要な速度境界条件を設定してやらないと温度差換気が解けないと言うもの まで存在します。 そして、得られた解は当然精度を期待できるものではあり ませんが、弊社ソフトは、温度成層の再現はもちろん、各開口の風量予測や中 性帯の位置まで当てる事が可能です。 
 他のソフトが各開口の風量予測などが出来ないのは、浮力計算を間違えてい るからです。 あと、温度成層の解析には、RANSを使ってはいけないのですが、 知っていましたか? 開口の圧力損失も、剥離を表現出来ないRANSでは評価出 来ないので風量は予測出来ません。 何をどう間違えているかは、ノウハウな ので教えてあげません。弊社ソフトのユーザーになって頂ければ、もしかして NDA付きでお教えするかも知れませんが。 

<風荷重風圧解析シミュレーションについて>
 世の中で多く普及している非構造格子系の流体解析ソフトは、角だらけの物体 周辺の流れを解くには実は不向きです。 非構造格子では普通の要素をむりやり 変形させて角(特異点)部を再現しますから、特異点の境界条件を忠実に満たせ ません。 ですから建築物特有の角部からの頻繁な剥離と渦放出が表現出来ない のです。 建物後流のWakeばかりではなく、窓など開口の流れや、電子機器内部 の流れなども同じ事です。 で、RANSや陰解法で解けば、更に解の信頼性は下が ります。

<結露解析シミュレーションについて>
  結露のシミュレーションは、弊社は2000年頃からもう20年以上取り組んでいます。 露点判定は結露問題解析の必要条件に過ぎず、弊社の結露判定は更に2つの条件を鑑みて行います。 必要十分な条件による、湿分の移流拡散と潜熱も含めて熱伝達解析を行えば、かなりの確率で結露発生を予測できます。 しかしただ予測するだけではなく、対策にまで結び付けないと意味がありません。 そのためにはもっと結露の事をよく知るべきです。
  夏季の結露、冬季の結露、中間季の結露、それぞれのメカニズムも結露の仕方も異なります。 最近多いのは常温倉庫の結露です。 雨の降った日の翌日が冷え込めば、容易に床面や壁面に大量の結露が発生します。 これには最近の日本の気象も関係します。 先ずは結露についての生きた知識を得る事から始まります。 結露対策は、温める事と乾燥空気をぶつける事が基本的な対策になりますが、後付けだと費用や工期が掛かるので、基本設計時に対策を織り込んでおく事が大切です。

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