e-flowとは

 e-flow は、形状表現に優れたSuperCartesian法による離散化手法をベースに、移動物体問題と自由表面問題に特化した3次元熱流体解析ソフトウェアです。 CADデータで定義された移動物体(オブジェクト)を様々なモーション(動き)で複数動かす事が出来、その際の周辺の空気や水の流れをシミュレーションで求める事が可能です。 単にオブジェクトが動くだけでなく、所定の境界条件を考慮して熱や濃度の移流拡散問題にも適用可能ですし、オブジェクトが流れの中で流体から力を受けてモーションが変わるような問題も解く事が出来ます。
 またe-flowは、BIM・CIMモデルとして構築された構造物や地盤のCADデータをベースに、津波の海上から陸地への遡上問題を扱えます。
異なる浸水深やFr(フルード)数により構造物に発生する時々刻々の波力を克明に再現出来、抗力や転倒モーメントの時間変化の追跡が可能です。
また、構造物が波力を受けながら浮遊する問題も、自由表面との相互作用を考慮しながら解く事が可能です。 同時に移流拡散も扱えます。
扱いが難しいソフトのように感じられるかも知れませんが、使いやすいインターフェイスを備えており、簡単に問題を設定出来ます。

 

 

 

①SuperCartesian離散化法

 e-flowでは、直交格子系でありながら斜め形状や丸い物体を扱える特別な離散化手法を採用しています。
カットセル法と異なり、任意の角度の面や薄物構造を取り扱い可能で、STL形式等のCADデータから容易に解析モデルを構築可能です。

    自動車車体

    船舶(クルーザー)

    生体(蝶)

 

②独自の移動物体設定インターフェイス

 移動物体解析には、単一あるいは複数の移動オブジェクトに対して、初期位置・角度と、運動を記述する位置・角速度情報を個別に与える必要があります。
これをスクリプト等で設定するのは非常に煩雑であり、専用のインターフェイスを使って設定するのが簡単です。

 

 

 

 

③独自の津波解析インターフェイス

 3次元津波解析では、設定する波を段波として与える必要があります。
すなわち、波の波高/浸水深と設定フルード数に応じて、波の流速を設定しなければなりません。
入波条件として、波の方向を考慮し所定の地形CADデータに合わせて設定するのは習熟度の要る作業です。
e-flowでは専用のインターフェイスを実装し、3次元津波解析を容易にします。

 

 

 

④実証された解析精度

 e-flowは専門分野向けのCFDソフトウェアなので、その解析精度は気になるところです。
津波3次元解析について、e-flowは国土交通省基準整備促進事業に採用され、水理実験データとの整合性検証を経てその精度が確認されています。

 

 

 

⑤非定常解析に適合した結果表示(ポスト処理)機能

 e-flowで解析する移動物体問題や津波問題などは非定常解析ですので、所定の初期値からの速度などの変動を逐次追跡する必要があります。
その際に必要なのは定常解析で使える表現ではなく時々刻々と変化する解の状況を、直感的に分かりやすく表示することです。

 

構造物の波圧分布

波高・抗力の時間推移

 

⑥多様な関連解析機能

 e-flowで移動物体解析や3次元津波解析を行なうことが出来ますが、いろいろな複関連問題や複合問題も解く事が可能です。

<移動物体周辺の移流拡散問題>
  クリーンルーム内の自動搬送車や、トンネル内を走行する列車からの発熱を検討・評価することが出来ます。
空間内が空調換気されている状況もシミュレーション可能です。

 

体温を考慮した人体歩行

造波パッドによる濃度塊の拡散

<移動物体ー構造連成問題>
 移動物体を扱う際に、物体のモーションがあらかじめ決められている場合ばかりとは限りません。
物体が移動した結果周辺の流況が変化し、その流れによる圧力変化で物体に力が加わる事は普通です。そのような問題もe-flowで解析が出来ます。

 

吹送される飛行船

強風で動く屋上緑化パッド

<移動物体ー自由表面相互作用問題>
 移動物体が動くとき、周りが均一流体とは限りません。例えば船舶が航行する際は船体の動きは水面下の圧力の影響を大きく受けます。
これも移動物体ー構造連成問題のバリエーションで一般に難題とされますがe-flowで解くことが可能です。

 

船舶が界面に落下

複数の浮遊船舶が津波で移動

      
<津波荷重・波圧問題>
 一般に津波の荷重を評価する際、抗力や転倒モーメントの時間変化を評価する必要があります。
また近年注目されているのは当該構造物の浮力の影響で、これらを考慮した解析が必要になります。

 

開口有りビルの断面波圧

避難ビルの内表面波圧

街区に建つビルの波圧

<津波遡上問題・氾濫流問題>
 津波が海岸線から遡上し陸地を進む際の到達範囲を予測するのは避難計画策定に重要です。
一般に広域の遡上解析は2次元では定性的にさえ予測は不可能であり、3次元解析でのみ可能です。

 

久慈浜津波遡上解析

横須賀津波遡上解析

女川津波遡上解析

対象OS : Windows Vista / 7 / 8 / 10 / 11(日本語版64bit)
CPU : インテル® CoreTM i7 プロセッサー 同等以上
メインメモリ : 16.0GB以上
         (1億グリッド:32GB以上、2億グリッド:64GB以上)
ディスプレイ : 1600×1200 (UXGA) 以上
グラフィック環境 : VRAM 2GB以上のNVIDIA/AMD社製
          グラフィックボード同等以上
マウス : ホイール付マウス (必須)
ドライブ : DVDドライブ (必須)
USBポート : 1個以上 (認証キー用)

 

プログラム教育講習会を受講し、年間技術サポート契約を締結して頂いたユーザー様は、サポート契約期間中に弊社より以下の技術サポートをご提供します。

・E-mailや電話による操作や条件設定に関する質問・データの確認
 技術サポート受付時間:弊社営業日の9:30~17:30
・解析事案のコンサルティング
・弊社にて開催の無料相談会に年間3回までの参加
・バージョンアップ版の無償提供

プログラム教育講習会

 

導入時やご担当者の変更の際等に、ソフトの基本的な操作方法や設定方法などの習得して頂くための講習会を申し受けております。

・半日×2回
・3名様まで受講可能
・弊社、もしくは貴社での開催

 

※1 弊社開催の場合は弊社で受講人数分のPCをご用意致しますが
    貴社開催の場合は貴社で受講人数分のPCをご用意下さい。
※2 遠隔地の場合は別途出張旅費を申し受けます。

お問い合わせ
       

      各種お問い合わせ、ご相談、資料請求などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
      TEL : 03-5823-3561~3 (9:30~17:30) / e-mail : info_e-sim@env-simulation.com

       

    • お問い合わせ・資料請求へ